ボツリヌス治療(一般にはボトックスと呼ばれる治療)とは、筋肉の強ばりを緩和させるボツリヌストキシン製剤を筋肉に注射することで、筋肉の働きを弱めることを目的とした治療法です。
ボツリヌス菌そのものを注射するのではなく、ボツリヌス菌から抽出される「ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)」という天然のたんぱく質成分を注入するので、ボツリヌス菌による食中毒になることはありません。
美容外科でシワ取りなどに使用される「ボトックス」もボツリヌス治療のひとつです。欧米では一般的な治療法で、歯科でも受けることができます。
歯科でのボツリヌス治療
歯科でのボツリヌス治療の目的は、主に噛む力を調整して歯ぎしり食いしばりを軽減することです。咬筋(噛むための筋肉)にボツリヌストキシン製剤を注射して噛む力を抑制することで噛む力が弱まり、歯ぎしり食いしばりによる害の改善が期待できます。
美容目的のボツリヌス治療とは異なり、歯や顎の健康を守るための治療です。マウスピースによる治療が苦手で、歯ぎしり食いしばりが非常に強い方には特におすすめしたい治療方法のひとつです。
歯科で得られるボツリヌス治療5つの効果
1.過度な歯ぎしり食いしばりの軽減
歯ぎしりや食いしばりを根本から治すのは難しいとされていますが、ボツリヌス治療で軽減することが期待できます。
たんぽぽ歯科クリニックでは、噛み合わせ調整、マウスピースの使用、日常的な意識などをしても歯ぎしり食いしばりが改善しない場合、咬筋の働きを弱めるためにボツリヌス治療をご提案しています(すべての方にお勧めすることはありません)
2.歯ぎしり食いしばりによる歯のトラブルの予防
歯ぎしり食いしばりが強いと、歯のすり減りや破折、インプラントや詰め物の脱離や欠け、歯周病の悪化、知覚過敏、口内炎など様々なお口のトラブルを引き起こします。ボツリヌス治療で歯ぎしり食いしばりが軽減すると、こうしたお口のトラブルの予防にもつながります。
3.顎関節症の改善
当院では顎関節症の場合、生活習慣のアドバイス、咬み合わせの診断や調整、マウスピース治療を行っております。しかし、マウスピースによる治療が苦手な方、またはマウスピースを使っても症状をくり返す場合は咬筋に直接作用するボツリヌス治療をご提案しています(すべての方にお勧めすることはありません)
4.エラ張りの改善と副次的な小顔効果
エラ張りも食いしばりや歯ぎしりが原因になっていることがあります。噛む力が強かったり、食いしばりなどで無意識に強く噛みしめていたりすると、咬筋が発達してエラが張った状態になります。ボツリヌス治療で咬筋の強ばりを緩和させるとエラ張りが改善され、副次的な効果として小顔が期待できます。
5.歯ぎしり食いしばり由来の頭痛や肩こりの改善
日常的に歯ぎしり食いしばりが続くと咬筋や側頭筋が緊張状態になり、その影響で頭痛や肩こりが発生することがあります。ボツリヌス治療で筋肉の強ばりが緩和されると、歯ぎしり食いしばり由来の頭痛や肩こりの軽減につながることもあります。
たんぽぽ歯科クリニックのボツリヌス治療の流れ
当院でのボツリヌス治療は、歯や顎の健康を守るための一環として行っております。まずは歯科ドックでお口の状況を詳しく調べ、ボツリヌス治療が最善か判断した上で治療を開始いたします。
- カウンセリング:主訴についてじっくりお話をお伺いします。
- 歯科ドックによる精密検査:主訴の原因やその他の口内リスクを隅々まで検査します。
- 治療適用の判断:ボツリヌス治療が適用可能かどうかを診査します。
- 必要な場合の他の治療:事前に治療した方が効果的な症状に対し、治療を行います。
- ボツリヌス治療の実施:ボツリヌストキシン製剤を注射して治療を開始。
よくある質問
Q.ボツリヌス治療の効果の期間は?
A.通常は治療の2~3日後から効果が現れ、個人差にもよりますが4~6ヶ月ほどで効果がなくなります。効果を持続させたい場合は効果がなくなる前に再治療を行います。
Q.ボツリヌス治療は痛みを伴いますか?
A.注射なので針を刺す痛みは感じます。また、製剤を注入する際に鈍痛を感じることもあります。当院では注射部位をクーリング器材で冷やし、極細の注射針を使用して、できるだけ痛みを抑える配慮をしています。
Q.ボツリヌス治療の副反応は?
A.治療から1週間ほどは注射部位に軽度の腫れや内出血、顎のだるさや重さなどが出ることがありますが、時間の経過とともに自然と消えていきます。内出血はお化粧で隠せる程度です。
Q.ダウンタイムはありますか?
A.ダウンタイムはありません。また、ボツリヌス治療後はすぐにご帰宅いただけます。
Q.治療当日の注意事項は?
A.ボツリヌストキシン製剤は熱に弱いので、体温が上昇すると効果が損なわれてしまいます。激しい運動、長時間の入浴、サウナはできれば1週間、最低でも施術当日は避けるようにしましょう。また、治療後に横になると製剤が正しい位置に定着せず、他の部位に流れてしまう可能性があります。治療後3時間は横にならないでください。
Q.ボツリヌス治療ができない場合はありますか?
A.妊娠中、妊娠の可能性がある方、妊娠をお考えの方、また特定の薬(筋弛緩作用薬など)を内服中の方にはボツリヌス治療を行えません。また、18歳以下は行えません。
Q.ボツリヌス治療に使っているボツリヌストキシン製剤について
A.たんぽぽ歯科では、韓国デウン製薬の「ナボタ」と期間限定で韓国Medytox社の「コアトックス」を使用しています。
デウン製薬は韓国最大の医療品メーカーで、「ナボタ」はデウン製薬が独自の技術で製造している非常に純度の高いボツリヌストキシン製剤です。その安全性や品質はアメリカのFDA(米国食品医薬品局)と韓国のMFDS(食品医薬品安全処)に認可されており、薬剤耐性がつきにくいのも特長です。
「コアトックス」も韓国MFDSに認可されており、抗体産生リスクの低い高純度の最新型A型ボツリヌストキシン製剤です。特長は、安定化剤として「ヒト血清アルブミン」や「動物由来物質」を使わずに薬物反応を極力抑制して、アレルギー反応や副作用などのリスクを最小限に抑えていること。また、「ナボタ」同様に薬剤耐性がつきにくいのも特長です。
ボツリヌス治療の料金
1回:¥18,000(税込 ¥19,800)
2回セット:¥33,000(税込 ¥36,300)
3回セット:¥50,000(税込 ¥55,000)
※ただいまキャンペーンを行っております。下記の条件にご協力いただいた場合、料金が30%オフとなります(2024年12月末まで)
<条件>
①アンケートや経過中のヒアリング
②口元(顔面下)のお写真撮影
③アンケートやお写真をホームページやSNSで使用させていただくこと(お名前等の個人情報は公開いたしません。個人が特定できないように配慮いたします)